正義は武器に似たるものである。武器は金を出しさえすれば、敵にも味方にも買われる であろう。正義も理屈さえつけさえすれば敵にも味方にも買われるだろう。
(*芥川龍之介)
ロシア、ウクライナ。アメリカ、イラン。イスラエル、レバノン。終わりなき戦いが繰り広げられている。私にはとんと分からないのは、どちらが良くて、どちらが悪いのかである。それとなく専門家(国際政治学者)に問うても、明確な答えを出してくれないのである。結局、どちらも正しいと思って戦争が繰り広げられているのである。そして、正義は戦闘に勝った方(勝者-敗者・日本は確かに去勢されてしまったが)に訪れる(トラシュマコス)。こりゃどちらも負けられないよな。ひょっとすると、この世から戦争を無くすのは、戦争の放棄ではなく、正義の放棄かもしれない。これもまた、戦争以上に恐ろしいが…。

芥川龍之介(あくたがわ・りゅうのすけ)
明治25(1892)年3月1日 – 昭和2(1927)年。東京に生まれる。 東京帝大英文科卒。 在学中から創作を始め、短編『鼻』が夏目漱石の激賞を受ける。その後、今昔物語などから材を取った王朝もの『羅生門』『芋粥』『藪の中』、中国の説話によった童話『杜子春』などを次々と発表、大正文壇の寵児となる。その他の著書に芸術至上主義的な『地獄変』、そして晩年の心象を描いた『河童』『歯車』などがある。
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